サービス先行がお客さまを失わない『鍵』

柴山会計ラーニング(株) 柴山政行公認会計士税理士事務所  公認会計士・税理士 代表取締役
柴山政行 先生
東京都新宿区高田馬場3-1-5 サンパティオ高田馬場109

会計・税務は、自事務所の提供するサービスのほんの一部と語る柴山先生。「企業の発展」にかかわるサービスにこだわる柴山先生にその取り組みについて伺いました。

事務所の活動では特にどのようなことに力を入れていますか?

柴山先生

柴山会計では、会計・税務だけにかぎらず、「会社の維持発展」のお手伝いをしていく、ということを商品にしています。

企業価値は「将来のキャッシュフロー=稼ぎ力」で決まると思っていますので、その稼ぎ力を高めるためのお手伝いができればと考えております。

税務戦略はその中の一つであるという位置づけです。

節税・税務という観点だけで見た場合は、他の先生にかなわなくとも、企業価値の発展という観点では、誰にも負けない、という意気込みで業務を行っています。

そのために顧問先には、税務・会計のサポートだけではなく、ネットマーケティングの指導や、従業員のモチベーションアップのためのコーチング研修等も提供しています。

その中でも特に大切にしていることは何でしょうか?

柴山先生

私は、会計原則の実現主義を自分なりに解釈して、「ビジネス実現主義」を掲げて、行動原理としています。

実現主義の2要件は、「サービス・商品の提供」が一番目で、「対価の受け取り」が二番です。

ビジネス実現主義とは、ビジネスの場面でこの順番を絶対に変えないというものです。

対価を受け取ったからサービスを提供するのではなく、まずは徹底的にサービスを提供する。サービスを提供して、提供して、お客さまが満ち足りたところで、対価を支払っていただく。

このように、コップに満ちた水があふれるようになった時、あふれた分を対価としていただけば、お客さまとの関係は満足や信頼で満ちた状態ですので、お客さまを失うことがなくなると考えています。

コップがいっぱいにならないうちにお金を取っていると、ちょっとした状況の変化でお客さまは離れていってしまいます。

まずは無料でもいいので、さまざまのものを提供して、お客さまの信用を得る。そこから有料のサービスを出していくのです。この順番でビジネスを成立させるのが、継続案件へのカギだと思うのです。

そして、税理士が最初に提供できる商品が、「税務・会計の知識」であると考えています。

私は、ブログ、HP、メルマガ、YouTube、等の情報ツールを駆使して自分の持っている知識という商品を出し惜しみなく出すことを心がけています。これが、ビジネス実現主義に則った、契約獲得のための最初のステップだと考えているのです。

柴山事務所の戦略のキーワードとも言える「ネットマーケティング」について教えてください。

柴山先生

事務所設立後、しばらくして、本格的なインターネットマーケティングに取り組みました。ヤフーの使い方から始めて、独学でHP構築し、メルマガ、ブログ等での情報発信を始めました。同時にお客さまからのネットマーケティングのご相談も受けるようになりました。

現在は会計事務所の受注もおよそ8割はネット経由で獲得しています。

また、マネジメント面やソフトウェア面は、潜在ニーズも高く、顧問報酬を引き上げるのに効果的な分野です。その点においてもネットマーケティングは非常に有効なメニューになると考えています。

柴山会計事務所の今後の展望を教えください。

柴山先生

顧問先に限らず、会計事務所、企業、従業員が豊かになるためのお手伝いをしていければと考えています。

マーケティング等の「相談・アドバイス」業務を想定しており、例えば「会計事務所向けのITのマーケティングのセミナー」等の開催をしていきたいと考えています。

また、同時に簿記教育の拡大に向けた取り組みを行っていきたいと考えています。

現在、簿記検定受験者の数が減少傾向にあり、会計業界における将来の人材不足のサインが出ている状況です。

そこで、柴山会計事務所では「キッズ簿記」というブランドを立ち上げて子供向け簿記教育を行っています。

このプログラムでは、YouTubeを用い、全55回で子供が決算書作成までできるようになる「ミニ番組」を配信したり、全国を回り、簿記の基礎知識が身に付く「社長ゲーム」を広める等の活動を行っています。

この活動を通して小中学生の簿記有資格者を増やしていきたいと考えています。

日本人はもともと、算数が強く会計と相性のいい人々だと思っています。簿記教育を通じて、将来的に世界で通用する会計人が育つ環境を整えるお手伝いができればと考えています。