独自の解決提案をできるのが最大の魅力

司法書士・行政書士 星野リーガル・ファーム  代表
星野文仁 先生
東京都中央区銀座1丁目22番9号 SKビル7F

不動産登記ではなく、業務の柱として会社を中心とした法務コンサルティングに力を入れている星野先生。その会社法務業務の魅力とは?

事務所として一番力を入れている業務は何でしょうか。

星野先生

私どもの事務所では、会社法を中心とした会社法務を軸に業務展開しています。多くの司法書士の先生方は、不動産の決済関係の取り扱いを中心とし不動産登記を多く手掛けていると思います。しかし、私どもの事務所では、決済業務はほとんど取り扱っていません。

多くの司法書士事務所は、月末になると決済業務が立て込んで忙しくなっていると思いますが?

星野先生

普通はそうですね。私どもも、もちろん決済業務をいただければ喜んでやりますよ(笑)しかし、実際には、ほとんど決済業務をしていないので月末忙しい、ということはありません。事実、決済業務を多く行っている事務所さんは、銀行さんとのお付き合いがあると思いますが、私どもは決済業務での銀行さんとのお付き合いはありません。

会社にかかわる業務を中心にされるようになったのには、何かきっかけがあったのですか?

星野先生

約10年サラリーマンをしてから勉強を始めて独立開業したのですが、開業したとき、友人が税理士をしていたので、開業のあいさつに行きました。いろいろと話をする中で、友人は、税金のことはもちろん詳しいですし、お金にかかわることのプロですから資金繰りなど何かと教えてもらいました。

ところが、顧問先の会社が直面している商法(当時)や民法などに関する法務面については、思ったより詳しくないなという印象を受けました。確かに、税理士さんの試験科目にありませんし、税法ではないのですから、むしろ知らなくて当たり前です。

しかし、社長さんが顧問税理士に期待していることや一般の人が税理士さんに対して持っている印象は、会社法等法務にも詳しい、というイメージではないでしょうか。

それで、法務面の相談を受けて対応に困っている税理士さんのお手伝いするようになったのがきっかけです。

社長さんは税理士さんに税金だけではなく子供の学校から離婚の相談までされるようでうすね(笑)そうなると星野先生の出番ですね。

星野先生

はい、そうですね。離婚の相談はあまりありませんが(笑)。実際、お客さまを紹介いただくのは、ほとんど税理士や会計士の先生からです。今手掛けている組織再編などの多くの業務は税理士や会計士の先生とのコラボレーションで行っています。組織再編であれば、税務面、会計面は、税理士や会計士の先生担当で、会社法務関係は私の担当です。

この会社関係の業務の魅力は何ですか?

星野先生

お客さまが困っていることがあって、その解決のためにいろいろ提案ができる。答えが一つではないことですね。お客さまから見れば、誰に頼んでも同じではない、そこが魅力です。例えば、会社がこんな状態で困っているという相談があれば、組織再編を使って、会社分割という方法がありますよ、逆に合併とう方法もあります。株式移転もありますね。税理士や会計士の先生と協力して、組織再編税制を使って節税にもなりますよ、といった形です。

これはもうコンサルティングですね。これから注目されていく業務は何でしょうか?

星野先生

M&Aです。中小企業の事業承継問題の解決方法のひとつとして、今後M&Aが一般化していくとみています。M&Aは最近までは株式の譲渡が中心で、わずかに事業譲渡がある程度で、登記業務が絡むことが少なく、司法書士の登場する場面が少ないと思われていました。しかし、M&Aの契約書作成やチェック業務を司法書士が行うこともできますし、さらに最近では、会社分割を使ったM&Aが急速に増加しています。会社分割を使ったM&Aでは、当然、商業登記が発生します。また、場合によっては、会社分割に伴う不動産登記も発生します。それゆえ、司法書士業界の中で、今後確実に成長が見込める分野ではないかと思っています。