行政事件訴訟で 新たなビジネスを広げて いきたいです

Ph1
野村総合法律事務所  弁護士
野村 創 先生
東京都港区西新橋1-20-3虎ノ門法曹ビル407

弁護士業務の中でも行政事件訴訟はブルーオーシャンの分野である。そう語る野村先生に行政事件を得意分野にするため方法についてお話しいただきました。

ご事務所の業務内容や特徴を教えてください。

野村先生

今一番多い業務は、顧問先の中小企業向けに行っている取引やM&Aの契約書チェックなどのプチ企業法務です。それから、今回お話しした行政事件訴訟。また他の事務所と異なる点として、一般的に敬遠されがちな廃棄物処理、老人ホーム関係といった業種の法律相談も積極的に受けています。私の事務所では、スピードを特に重視しています。「締切に間に合わなければ100点でも意味がない」という考えのもと、契約書チェックは基本的に即日レスします。お客さんは法律のプロではないので、法律の理論構成や判例の分析力といった仕事の良し悪しの判断をすることは、中々難しいと思います。一方で、仕事が早いか遅いかは、すぐ分かります。特に複数の弁護士とお付き合いのあるお客さんだと、それが比較対象になります。仕事が早いというだけで、良い弁護士だと感じてもらえます。そういう意味で、スピードを重視しています。また、一人事務所ですから機動力が活かせます。

ご出演商品(「この攻め方で困難突破! 行政事件訴訟で勝つための思考と実務」)の聴きどころを教えてください。

野村先生

講演の中でもお話ししましたが、先生方が行政事件訴訟を取り扱う上で一番とっつきづらいのは、一体どこから攻めれば良いかよく分からないという部分だと思います。「許可が取り消されました。先生何とかしてください」という話ならば簡単な話です。許可取消の取消訴訟を行えば良いのですから。しかし、行政指導なのか行政処分なのか分からないが、行政からこうしなさいと言われている。業者としてそれを認めるわけにはいかない。このような、一見、行政指導なのか行政処分なのかはっきりしない紛争事例が、実際かなりあります。そこで、どう考えて法的手続にのせればよいか、ここを考え出すことが最大の難所となってきます。講演では、私の経験をベースに具体的な事例をあげて、何がまず問題点で、その問題点に対して既存の考え方はこうで、どうやって本件の問題に結びつけていけば良いか、という問題解決の思考過程をお話ししましたので、その辺りを聴いてもらえれば嬉しいです。

行政事件を得意分野にするための方法はありますか。

野村先生

行政事件のスペシャリストになるか、ゼネラリストになるかという切り口があります。例えば廃掃法だけを研究し廃掃法のスペシャリストになり、現場に密着している行政書士とタイアップして、徹底的に廃棄物処理関係の仕事をこなし、名を上げる方法があります。もう一つは、特定の分野に絞らず行政事件ならば何でもやるという方法です。私はこのタイプです。ポイントは、仲間の弁護士や知人と会うたびに、行政事件をやりたいと周りに言い続けることです。言い続けているうちに不思議なことに自然と依頼が来るようになります。ホームページを持つ先生でしたら、「農転の許可が下りなかったら、こう争いましょう」といったアピールをすることも良いかもしれません。あるいは、許可取消しの事例が多い建設業向けに「停止処分、取消処分を受けて困っている方いませんか。こんな方法があります」といったアピール方法もあるかと思います。

今後の目標を教えてください。

野村先生

ビジネスとして行政事件訴訟も視野に入れている企業と一緒に仕事をしていきたいです。京都のタクシー会社は行政事件訴訟をビジネスモデルに組み込んでいるのではないでしょうか。行政事件訴訟を通じて規制緩和を実現し、新たなビジネスを広げるといった、前向きな方向で仕事に取り組んでいきたいと思っています。