徹底した「見える化」と総合コンサルが持ち味

黒永会計事務所 税理士 / 株式会社マックス・コンサルティング 代表取締役  
黒永 哲至 先生
東京都新宿区西新宿7-21-21  西新宿成和ビル3 階

今回は、西新宿に事務所を構える「黒永会計事務所」にお邪魔してきました。社長さまサポートを突き詰めたことによって生まれた「コンサルティング力」が黒永会計事務所の強みです。徹底した「見える化」によって、社長さま満足を引き出します。

黒永会計事務所が今に至るまでの経緯を教えてください。

黒永先生

 大学に入る前から、資格を持ったスペシャリストになりたいと思い、税理士を目指しました。大学卒業後、税理士試験の勉強を続けながら、仕事はホテルマンを8年間していました。サービス業での社会人経験は、現在の社長さま方へのお役立ちの気持ちの原点かも知れません。  平成元年に荻窪で開業したのですが、人や情報の中心地である「新宿」に事務所を構えたいという気持ちがあり、平成3年に新宿にやってまいりました。平成5年からは「西新宿」に移り、現在の事務所は西新宿近辺で、3ヶ所目になります。

事務所の特徴を教えてください。

黒永先生

通常の会計業務にどこまで「付加価値」を付けることができるかということにこだわっています。  例えば、私どもの事務所では、試算表、決算書を説明する時に、数字の並んだ表をお持ちして専門的な説明をするということは いたしません。オリジナルツール(特許4種類取得済)を使ってすべて見える化をした図表でお話しいたします。  具体的には、①決算書の見える化、②キャッシュの見える化、③経営計画書、予算実績比較(MAS監査)の見える化を行いコ ンサルティングをしています。また、専門用語を使わないで表現するということも徹底するようにしています。

4つも特許をお持ちということですが、そういったツールを開発しようというキッカケはなんだったのでしょうか。

黒永先生

 会計事務所は、試算表、決算書を数字で説明しますが、図解すると分かりやすいのではと思ったのがキッカケです。また、顧客にとって一番の関心事は、借入金、賞与等の資金繰りの相談が多いという思いが常にありました。そこで、そのニーズに応えようとしたのがキッカケで、以下の4つの特許を開発しました。 ①図解版 決算書(3期) ②図解版 キャッシュフロー計算書 ③図解版 資金繰り分析表(キャッシュ推移表) ④図解版 月末運転資金倍率表

相続業務にも力を入れていると伺いました。

黒永先生

 黒永会計事務所では、社長さまに対してワンストップでサービスを行いたいと考えております。具体的には「経営」「決算書」「資金」「節税」「労務」「相続」のすべてを語れるプロ集団でありたいです。  その取り組みの一つとして、相続・事業承継に関するお手伝いを行っています。法人サポートをベースとした総合コンサルの中で相続を扱うというのが私どもの事務所のスタイルになっています。

他にもさまざまな取り組みをしているそうですね。

黒永先生

 毎年11月に「永輝会」という「異業種交流会」を開催しています。かれこれ20年になります。昨年は「キャッシュフロー、資金繰り」をテーマに講演を行いました。やはり、キャッシュについての話は皆さんに興味を持っていただけるようです。  また、私は保険会社の専属税理士だった時期が数年あるのですが、その経験を生かし、今でも保険代理店や保険会社の営業社員向け税務セミナーの講師を数多く行っています。

黒永会計は総勢15名の事務所でいらっしゃいますが、この人数でコンサルティング業務を含めてさまざまな業務を効率よく行っていくための工夫はありますか。

黒永先生

 入力やツールに関してはシステムを組んで効率化しています。作業のシステム化、マニュアル化を行うことで、決算書や資料の作成を総務さんにお任せできる形になっています。このことで、残りのスタッフが、コンサルティングや専門的な税務実務に集中できています。

職員研修で力を入れていることはございますか。

黒永先生

 力を入れているのはコンサル研修です。マニュアルも用意し、コンサルティングのレベルを統一できるようにしています。  また、会計事務所は専門家の研究室のような、堅く、悪く言えば暗いイメージがあります。コンサルティングで重要なのは、社長さまが説明を受け将来を考えた時、明るく元気になることです。それを損なわないよう、職員にも「スマイル」を心掛けるように言っています。

レガシィの商品はどのように活用なさっていますか。

黒永先生

 情報収集に大変役立っています。定期的にビデオ研修を行い、職員にも知識をアップデートしてもらっています。

今後の展望を教えてください。

黒永先生

 野球の野村克也氏の言葉で「人を遺すのが上」というものがあります。黒永会計事務所のスタッフにも、残る方、独立する方がいらっしゃいますが、事務所で身に付けた技術や考え方を使って、その後もしっかりとお客さまを元気にしていく会計人を輩出していければと考えています。