得意分野を活かして IT企業の顧問業務に注力

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コスモポリタン法律事務所  弁護士
高橋 喜一 先生
東京都豊島区東池袋4-23-17 田村ビル6階

弁護士になる前に大手不動産会社や外資系金融機関、IT企業にも在籍されていた異色の弁護士である高橋喜一先生が、そのユニークな経歴を事務所運営にどう活かしてきたのか、そして今、事務所で力を入れている取組みなどについてお聞きしました。

早速ですが、事務所名の由来をお教えください。

高橋先生

私が最初に就職した法律事務所が新宿にあるメトロポリタン法律事務所という事務所で、そこから独立する際にそこにちなんだ名前にすることを当時のボスにお許しいただき、メトロポリタンに似た言葉で世界中から人が集まってくるという意味を含んだコスモポリタン法律事務所としました。

弁護士になるまでの経歴が大変ユニークだと伺ったのですが、弁護士になったきっかけと合わせてお聞かせください。

高橋先生

大学卒業後、最初に住友不動産で営業や総務経理をやっていたのですが、入社してからすぐに比較的大型の裁判の案件に関わることが多く、例えば平成15年のサブリース訴訟という最高裁までいった事件があるのですが、その担当をしたりしました。もともと法律畑の出身ではないのですが、業務として色々な訴訟案件に関与していくうちに、法律の世界の奥深さというものに段々関心を持つようになってきたというのがあります。

ただ、そのまますぐ弁護士にという訳ではなく、30歳になる頃には、システムエンジニアとしてチェース・マンハッタン銀行、今のJPモルガンに転職して、セキュリティの担当者をしていました。そこで今度はエンロン事件という、いわゆる不正経理事件が起きて、私の勤務先の銀行もその事件に関与しており、それに関する仕事をするようになりました。

その後、平成15年から日本アイ・ビー・エムに出向していたのですが、翌年にロースクール制度が始まり、当時33歳でしたので、今ならまだ間に合うと思い、会社を辞めてロースクールに入りました。

先生のご事務所の特色、また、力を入れている取組みについてお聞かせください。

高橋先生

当事務所は主に企業の顧問業務に注力しており、その中でも特にIT企業の顧問を得意としています。

どうして企業の顧問業務を中心に据えようと考えられたのでしょうか。

高橋先生

やはり、一つの会社と長く付き合うからこそ、その会社に合ったベストな提案ができると考えていまして、その企業のことを理解した上で法的助言あるいは経営的助言をしたいという願いがあります。

単発だと、そのお客さんのことをよく知らない中で、提案なり助言をしなくてはならないため、そこにはやはり品質的な限界があると思っています。それと、企業の場合は常に外部の相談相手がいた方がいいというふうに考えています。それでいま100社くらいの企業と顧問契約を結んでいるのですが、私であればどんな相談にでも対応できるナレッジのストックがあると自負しています。

顧問弁護士といっても、法的な顧問だけでなく、経営顧問という形でさまざまな企業に関わっているというのが今の活動状況です。ですから、うちの事務所は法的な問題を解決したい人が来る事務所というよりは、相談相手がほしい人が来る事務所なんです。

特に中小企業の経営者は、一匹狼みたいな人とかワンマンな人が多いのですが、会社の中にいろんなことを相談したり、共有できるブレーンがいない会社が意外と多いんです。

ただそうはいっても、やはり厳しい判断、厳しい選択に直面したときには、客観的な目線で、知識や経験に基づいて冷静な意見が言える人、これを求めている経営者が実に多いと思います。たまたま私の周辺にそういう社長さんが100人いたということだと思います。

顧問先が100件もあると、対応が大変ではありませんか。

高橋先生

はい。スピーディーな対応ができないと厳しいです。お客様から送られてくる資料は一瞬で読み終える、そしてお客様に対する助言も一瞬で思いつく、これを目指して日々取り組んでいます。だからこそ、得意分野を絞り込み、中小企業のITに関する法務を中心にしつつも、企業が普遍的に持つ人の悩み、お金の悩み、そういったものについて、瞬時に意見・アイデアを出せるように心掛けています。

また、100社もの色々な会社の相談を引き受けていると、大抵の問題は過去に経験したことがあるものばかりなんです。そのため、瞬時に依頼者に適したヒントやアイデアが出る、これがたぶん強みだと思います。

最初からIT企業の顧問をしようと考えていたのですか。

高橋先生

いいえ、最初弁護士になったときは、刑事弁護の大家の高野隆先生に憧れて、私も無罪判決を取りまくる刑事弁護人になりたいと思っていました。ただ、なかなか思うような結果が出ずに3年目ぐらいを迎えていた頃に、色々な企業の経営者の方から声がかかるようになってきたんです。アイ・ビー・エム出身という肩書や私の経歴に着目して、IT関係の法律顧問をしてほしいというご依頼がポツポツと入るようになってきて、逆にこっちの方が多くの企業から歓迎されまして、5、6年目くらいには顧問料だけで食べていけるようになっていました。

自分にとってクライアントに対する貢献度が一番高い分野はこれなんだと思うに至り、一気に軸足を変えて企業法務一本に注力するようにしました。

最後にご事務所のモットーを教えてください。

高橋先生

2つあります。1つは、お子様がいる女性が働ける職場を作るということです。現在、女性は弁護士1名とスタッフ7名の計8名が当事務所で働いており、全員小さいお子さんがいるママさんです。

もう1つは、IT化の推進です。まず、ペーパーレス化、あとは情報共有のIT化などを推進して、効率的な事務処理ができるようにしています。

例えば、事件の記録等は全部電子化されてクラウドに入っています。また、社内の連絡は全部チャットを使い、瞬時にどこでも受け取れるような体制を整えています。クライアントとのやり取りもチャットなど様々なクラウドツールを駆使していますが、事務所のIT化については、今後も積極的に推進しようと考えています。