「真面目」という強みを残し生産性向上に取り組む

アマヤ・パートナーズ税理士法人  代表税理士
天谷 徹 先生
東京都港区三田3-14-10 三田三丁目MTビル6F

天谷先生とお話ししていると、まるでこちらがインタビューされているように、話をたくさん引き出してくれて、非常に楽しい気分になります。そんなお人柄を持つ先生の下に集まった職員さんで構成された事務所は、長く続く顧問先が多い、お客さまに愛される事務所でした。

先生が税理士になられたきっかけは、どのようなものだったのでしょうか

天谷先生

 私の父が税理士をしており、父からは常々「税理士は楽しい」という話を聞かされていました。大学時代に、社会に出て何をするかを考えたとき、税理士という仕事に自然と魅かれました。

事務所を経営されるようになるまでには、どのような経緯があったのでしょうか

天谷先生

 大学卒業後、しばらく試験に専念した後は会計事務所に勤めながら税理士資格を取得し、その後もしばらくその事務所に勤めていました。しかし34歳の時、突然父が病気のため税理士を引退しなければならないかもしれない、という事態に。「いずれ父の事務所を継ぐ」という漠然した思いもあったので、それを機に父の事務所に入り跡を継ぐことになりました。  なお、父は幸いなことに税理士を引退せずに済み、経営者の立場こそ私に譲ってくれましたが、今でも現役です。

後継者として事務所に入られたとき、苦労されたことはありましたか

天谷先生

 それまで勤めていた事務所は国際税務に特化していましたが、父の事務所は法人メインの他、個人のお客さまや相続も取り扱っておりました。双方の形態が大きく異なっていたので、まず資産税等の勉強が必要でした。また、父の事務所は長年に渡るお客さまとの信頼関係がとても強かったので、お客さまに関するさまざまなことを一から学んでいきました。

既に強い信頼関係で結ばれていたお客さまの相談に乗るに当たって、心掛けたことなどはありますか

天谷先生

 最初はとにかく必死に、信頼関係を崩さぬよう「お客さまはどのようなことを思うだろう」ということを想像しながらお客さまとお話ししていました。そうしていく中で、自分も経営者として「経営とはなかなか上手くいかないものだ」と実感することが増えてくると、お客さまの言葉の奥に隠された「経営者の想い」というものが少しずつ分かってきました。  しかし私だけがお客さまの気持ちを理解するのではなく、各担当者にもお客さまの気持ちを理解してもらわなければなりません。そこで、担当者がお客さまの会社を訪問する前には、ロールプレイング形式でシナリオを確認しながら、お客さまの気持ちに寄り添える対応ができるよう訓練してきました。  例えば、月次の報告の際にも、数字をただ伝えるだけでは、お客さまの心には響きません。売上や利益が上がっているお客さまであれば、そこまで業績を上げるためにどのような努力をされたのか、など「常にお話を引き出し、しっかり理解するスタンスでいるように」アドバイスなどをしています。

職員さんも含め、お客さまの気持ちを第一に考えられる事務所になっているのですね

天谷先生

 はい。うちの事務所の職員は皆、真面目で一生懸命で、常に「お客さまにとって最良のサービスとはどのようなものか」ということを第一に考えています。そのおかげで、顧問契約を解除されるようなことはほとんどありません。  今はむしろ、そのような状況を冷静に振り返るようにしています。お客さまのことを考えるあまりに、とにかく時間をかけすぎてしまうため、生産性の向上に取り組んでいます。時間単価の目標を設定したり、顧問料に対して業務時間がかかり過ぎている場合には、どの作業にどれだけ時間がかかっているのかを振り返り、お客さまの満足度を下げずにいかに効率よく業務を行うことができるか改善策を検討してもらっています。自分たちで工夫しながら、業務時間を上手く短縮できるように取り組んでもらっている最中です。

レガシィの商品は、どのようにご利用いただいていますか

天谷先生

 以前から実務マニュアルを購入し、自分自身の勉強用に読んでいます。また適したテーマのDVDがあれば事務所の皆で見たり、事務所内のチェックリストを作成するのにCD・DVDの情報を活用させていただいています。

今後の展望をお聞かせください

天谷先生

 生産性を向上させ、より働き甲斐のある職場環境にし、そして今後は、あらゆる経営相談にワンストップで対応できる事務所になりたいと考えています。  担当者一人がすべてのサービスをご提供することは難しいので、それぞれが専門性を身に付け、さらに人材を確保して、どんな相談が来ても事務所内で迅速に応えられる組織をつくりたいと考えています。