マニュアルに頼らないオーダーメイドコンサルタント

肥沼会計事務所 税理士・行政書士  
肥沼 晃 先生
東京都足立区千住2- 54 須川ビル6階

今回は、北千住の商店街の真ん中にある「肥沼会計事務所」にお邪魔してきました。 肥沼先生は、事務所方針として「オーダーメイドコンサルタント」を掲げています。どのような取り組みなのでしょうか。

先生が税理士となり、事務所を構えられるまでの経緯を教えてください

肥沼先生

 大学時代の友人が税理士の息子さんで、税理士を目指していたこともあり、自分も興味を持ちました。  大学を卒業した時点で、3科目に合格していたのですが、勉強をしながら会計事務所以外の経験を積みたいと考えていました。ちょうどその頃、父が定年退職して、書店を始めるということで、その起業と経営を手伝いました。起業を一から手伝い、創業者である父をサポートした経験が今でも役に立っています。そして大学卒業の2年後、税理士資格を取得しました。  その後、公認会計士の先生の会計事務所を経て、不動産鑑定に強い先生の事務所で働き、経験を積みました。  この時、数多くの法人のサポート、不動産鑑定を経験したことが、現在の業務の根っこになっているように思います。  そして、平成9年に独立しました。

事務所の特長を教えてください

肥沼先生

 「オーダーメイドコンサルタント」を方針としています。  私の事務所ではあえてマニュアルは作らず、お客さまに合ったサービスを一つひとつあつらえて提供しています。経営者はそれぞれ、価値観、人生観が全く異なります。各人に最適なサービスを提供するには、マニュアルや形の決まったサービスでは対応しきれません。「手広くではなく、手厚く」ということを意識しています。  また、現在は、資産税業務にも力を入れています。基礎控除が下がって以降、相続税の対象となる層が急増しています。この層は、申告額自体は少なくとも、「ご家族がもめずに、故人の思いを受け継いだ相続を行う」という、相続の基本的な課題は同じです。そこは専門家がしっかりサポートしていくべきであると考えています。

事務所の運営についてお伺いしてもよろしいでしょうか

肥沼先生

 少数精鋭が基本スタンスなので、スキル・経験を高いレベルで持っている方を採用しています。そのため、事務所として研修は行っていません。  私は「お客さまに寄り添う」というスタンスさえ、徹底していれば、自由に動いてもらっていいという考えです。裁量はかなり大きく、その分責任も大きいので、各自、勉強・情報収集は積極的に行っています。  また、職員には、お客さまがどんな要望を言ってきても、その場で拒否や否定をするのではなく、一度は受け止めるよう、お願いしています。

「ナゾかけ問答でわかる遺言書と相続」という書籍をご執筆なさっています

肥沼先生

 「遺言のススメ」というセミナーを行っているのですが、対象者は高齢の方々ですし、基本的に暗い話題です。飽きずに楽しんで聴いていただく工夫として、「なぞかけ」を取り入れました。出版社が興味をもってくださり、一冊の本としてまとまりました。

レガシィのCD・DVDはどのようにご活用いただいていますか

肥沼先生

 私や職員が興味を持ったタイトルを購入しています。購入後は、自由に利用できるようにしているので、職員が各自持ち帰って熱心に学習しています。

今後の方針をお聞かせください

肥沼先生

 税理士登録をしてからちょうど30年になります。その間に、この事務所から独立した税理士もおります。これからも、独立志向のある若い税理士たちに、自分の経験や思いを伝えていけたらと思います。  また、今後も経営者の気持ちに寄り添い「肥沼会計に頼んで本当によかった」と言っていただけるようより一層精進していく所存です。