誠心誠意の相談対応が相続の仕事に繋がっていく

2012 10
中央会計事務所  税理士
馬場英晶 先生
東京都千代田区神田須田町1-12-3 アルカディアビル3 階

大通りに面し、地下鉄の駅からのアクセスも良い事務所は、約2年前に移転されたばかり。現在は、お2人のご子息と一緒に、お客さまの経営支援や資産税を中心にご活躍されています。

まずは、馬場先生の今日に至るまでについてお聞かせください。

馬場先生

そもそもスタートは医療、特に当時は医科より歯科のほうが伸びていましたのでそちらに注目しました。歯科関連の業者さんに知り合いがいて、これから歯科として開業する方むけに経理の基本を教えてほしいとの依頼がありました。そこで、歯科として独立する方々を対象に毎週研修のお手伝いをし始めました。

すると、あっという間に歯科だけで200件位顧問先が増えました。あの当時は歯科医の開業ラッシュでしたので、多い時には1カ月で30件近く増えた月もありました。当然、スタッフを育てる暇もありません。若い職員に実務は任せるのですが、医師の世界は一般企業とは違い特殊な世界ですので、さまざまな厳しいご要望も多く、なかなか対応しきれません。想定外に増えてしまったことで、対応の準備をする余裕がありませんでした。

毎月毎月顧問先が増えていきましたので、最初は気分も良かったのですが、ある時、「このまま増やしていったら、お客さまにご迷惑をかけてしまう。必ず大きな問題が起きる」と考えるようになりました。そこで、苦渋の決断ではありましたが、これ以上増やすことはせず、残念ながら価値観が異なるお客様については、こちらからお断りしていくことにしました。当時は色々と言われたりもしましたが、当初から歯科専門として顧問先を増やしてきたのではなく、にわかに増えただけでしたので、今思えばあの時の判断は正しかったと思っています。急激な変化など想定外の事象があった時には注意が必要だということだと思います。

現在は、業種問わず対応しています。また、資産税については別部門を作っていますが、おかげさまでお手伝い実績は増加しています。

資産税が好調な要因はどこにあるのでしょうか?

馬場先生

お客さまをご紹介していただけている点にあるかと思います。以前、ある大手建築会社さま経由で資産家の相続対策のお手伝いをした際に、対策としてその建築会社さまの物件を入れたら非常に喜ばれ、担当者の方の業績にも貢献でき、その方は出世されました。その後、他の営業担当者に資産税研修をしてほしいと依頼されるようになり、お手伝いするようになると多くの営業担当者からさまざまなご相談をいただくようになりました。

お客さまをご紹介いただくというのは、会計事務所が仕事を増やしていく上でとても重要なことかと思いますが、そういった関係を築いていくためのコツはありますか?

馬場先生

顧問先の相続対策で建築が必要だとすれば、何が必要なのか、それに見合う会社はどこなのかをこちらで事前にきちんと調べた上で、その会社に提案の機会を与えてあげることです。当然、お客さまは詳しいことは分かりませんので、建築会社にはこちらが代わりに質問しながら確認し、お客さまにアドバイスします。そこでお互いうまくマッチングできれば、建築会社がお手伝いすることができます。

このように、お互いにビジネスとして上手く協力していければご紹介も増えていくと思います。また、営業担当者の抱えるビジネス上の問題やニーズを理解しておいてあげることも大切だと思います。

相続のお手伝いを増やすということで言えば、いかに相談案件を多く抱えられるかではないでしょうか。相談対応については、「この対策をしたらいくら」ではなく、まずは誠心誠意、じっくり話を聞いて対応することだと思います。お金の話を最初からせず、その相談で結論が出なくても良いので提案しておくことです。そうして見込み客とつながっておくと、順繰りに相続が発生していきます。スパンは長いですが、とても重要なことだと思います。

事務所としては経営支援が一つの特長である気がしますが、何か工夫されていることはありますか?

馬場先生

決算がチャンスだと思っています。決算月は社長さんが一番緊張する時期ですから、普段は忙しい社長さんに本気になって話を聞いていただける時期です。したがって、社長さんに分かりやすいよう決算書をA4用紙2枚程度の資料に作り変えて説明しています。

最後に、先生はフリーパスポート会員としてCDやマニュアルを非常に多くご利用いただいていますが、勉強についてのお考えを聞かせください。

馬場先生

税理士の仕事は必然的に勉強しなければなりません。さまざまな業種のお客さまがいますので、幅広く知識を持ち、自分自身がまず向上していかないと相手と会話ができません。われわれは知識を切り売りしているのではなく、今使わなくても勉強することで知識が蓄えられると、さまざまな応用が効くようになり、意見も言えるようになります。そうした意味で、CDやマニュアルで勉強をしています。