危機感が原動力に!顧客拡大への飽くなきチャレンジ

法人数の減少、税理士数の増加により、顧問先が減少しているということは、先生方もよくご存じのことと思います。そのような中、佐久間先生は「目にして知ってもらうこと」を主眼に日々、挑戦し続けています。
33歳という若さで事務所を引き継がれましたが、どのような経緯だったのでしょうか。
もともとは父親が開業した事務所で、私も入所して働いていましたが、約6年前にその父が他界しました。そこで私が引き継ぐことになりました。
当然、最初は父の代のお客さまばかりでしたが、引き継いでからは、自分自身でも意識して新しいお客さまを増やす取組を行ってきました。
意識して、新たなお客さまを増やしていこうと思われたのはなぜでしょうか。
「危機感」を持っているからです。
確かに、父の代からのお客さまは多くいらっしゃいますし、良い関係の中でお手伝いをさせていただいています。
しかし、我々税理士を取り巻く環境や、お客さまの増減傾向は、父の時代とは明らかに違っています。
父の時代は右肩上がりの成長期でしたので、紹介いただくだけでそれなりに増えていくでしょうから、こちらから積極的にお客さまを増やしていくという発想はなかったかと思います。
しかし、私が事務所を経営する今の時代は、積極的にお客さまを増やす努力をしていかなければ、減少していく一方です。
したがって、税理士事務所としてお客さまへ質の高いサービスを提供することは当然ですが、それに加え、プラスマーケティング等を学び、顧客拡大の努力をしていかなければならないと考えています。
顧客拡大について、具体的にはどのような事をされているのですか。
やはり、我々税理士事務所は、今のお客さま、また、地元の知り合いの方などから、新たなお客さまをご紹介いただくことが基本ですし、数としても多いかと思います。
さらにホームページの作成や事務所の看板、窓ガラスへのカッティングシートの貼り付け等、とにかく事務所のことを知っていただけるよう、目にしていただけるよう工夫しています。
相続についても、カッティングシートで大きく案内しています。とても目立つようで、近所の方で、看板を見てご相談に来られる方もいらっしゃいます。
そのような取組のための広告費や、専門性を高めてお客さまに満足していただくための勉強の経費は、事務所としての「仕入」だと考えています。
一方で、紹介を頂くために意識していることはありますか。
まず、「お客さまと親しくなる」ということではないでしょうか。そうするとご紹介していただけるケースが多いです。
また、ご紹介いただいた新たなお客さまにきちんと対応することは当然ですが、ご紹介者には、その御礼とその後の経過報告をきちんとするように意識しています。ご紹介者に、感謝やありがたい気持ちをきちんと表す。それは、自分が紹介した場合を考えるとよく分かります。
最後に、税理士としてお手伝いしてこられ、印象深かったことをお聞かせください。
あるお客さまから「銀行からお金を借りてくれ、と言われているのだけれど、今後の会社の方針としてどうなのか相談に乗ってほしい」と言われました。
そこで、決算書をさまざまな角度から分析し、「そこまで借り入れをする必要はありません」ということをアドバイスさせていただきました。
その時にお客さまから「大変よく分かりました。会社の方針も、これでどこを目指していけばいいのかが分かりました」と大変喜んでいただけました。
決算書の数値からのアドバイスを喜んでいただけたことが、税理士の仕事をしていて嬉しかったことです。
今後も、そのように言っていただけるお客さまを増やしていけるよう、お手伝いをしていきたいと考えています。